メタリカ歌詞勝手に解釈論
01. Fight Fire With Fire
02. Ride The Lightning
03. For Whom The Bell Tolls
04. Fade To Black
05. Trapped Under Ice
06. Escape
07. Creeping Death
08. The Call Of Ktulu
Fight Fire With Fire
この曲が書かれた当時は冷戦末期。ソ連のアフガニスタン侵攻や、
オリンピックのボイコット問題が起きるなど、世界情勢は再び緊張状態にありました。
そんななか、「核戦争」は扱われやすいモチーフであったと思われます。
映画のタイトルにもなった「Armageddon」は、新約聖書・ヨハネの黙示録
に書かれている世界の終末における善と悪の最終的な決戦の地を表す言葉。
転じて世界の終わりの破滅的な戦争そのものを指す言葉として使われています。
訳のなかで「予言」とされているのも、この聖書の記載を指しているものかと。
こうした終末予言は、「ノストラダムスの大予言」の方が馴染み深いかもしれませんね。
冒頭の一句は、やられたら同じようにやり返せの意。訳文の「目には目を~」を
本来英語で表現すると「An eye for eye and a tooth for a tooth」。
そのままですね(笑
ただし、ハムラビ法典や旧約・新約聖書にも出てくるこの記述は本来は
復讐・報復を認めるものではなく、過剰な報復を禁じ、復讐の連鎖を
断ち切るためのものだったそうです。
参考:『かちかちやま』と『ハムラビ法典』
歌詞解釈から話がそれましたが、改めて歌詞をみると、
ここでいう「fire」はそのままとれば核兵器ですね。
なにか別の意味を含ませているのかもしれませんが。。
Ride The Lightning
いましばらく、お待ちください。m(_ _)m
For Whom The Bell Tolls
Fade To Black
生きる気力をなくしていき、自殺願望を歌ったともとれる歌詞ですが、
実はこの曲が書かれたきっかけは別にあります。
ボストンでバンドの機材が盗まれた後にジェイムズがそのときの
心境をつづって書いた曲だそうです。
相当落胆したんでしょうね(苦笑
なんでも、盗まれたマーシャル・アンプと同じ音を出すために
代わりのアンプ探しで2大陸をかけずり回ったそうなので。
結果的にアルバムコンセプトの「死」について最も語っている1曲となりました。
ジェイソン・ニューステッドがメタリカを去る前に
ステージで演奏した最後の曲になったというのも
歌詞と照らし合わせてみると何か運命めいたものを感じさせます。
「この曲が最後にぴったりだと思った」ジェイソン談
Now I will just say goobye・・・.
Trapped Under Ice
いましばらく、お待ちください。m(_ _)m
Escape
いましばらく、お待ちください。m(_ _)m
Creeping Death
十戒で有名な旧約聖書の『出エジプト記』がモチーフとなっている曲。
だから聖書にゆかりのない日本人にはなかなか理解しかねる歌詞となっております(苦笑
まずはなじみのない単語を幾つか。
「Hebrews」ヘブライ人(ユダヤ人)、
「Pharaoh」ファラオ(エジプトの国王)
「Goshen」ゴセン(ナイル川デルタの東部地帯、肥沃の地)
『出エジプト記』でモーゼが奴隷として使役されていたヘブライ人を救うため、
ヘブライ人を連れてエジプトを脱出しようとしますが、
エジプトの王であるファラオが追っ手を出します。
葦の海で水が割れてヘブライ人が通った後、ファラオの軍勢が通ると
元に戻るシーンは有名ですね。
この曲中ではエジプトを出ようとしたモーゼを助けるために
神が疫病をエジプトに送ったところが描かれています。
唐突に出てくるように思われる「Lamb's Blood」(子羊の血)も
聖書の記述に従っていて子羊の血は主の“過ぎ越した跡”であり、
子羊の犠牲の血を家の入り口の鴨居にふりかけ血で覆い、死の天使に
殺されないために
(死の天使は主が過ぎ越していない子羊の血のふりかけられていない家を訪れるため)
「painted doors」となるわけです。
ちなみにここでいう死の天使は「Plague」(疫病)を指しています。
ここから毎年ユダヤ民族の間では過ぎ越し祭りとして子羊を食べる習慣があるそうです。
(といっても現在では信仰の厚い家でしかやらないみたいですが)
歌詞の内容的には聖書の内容まんまなようですが、青少年期特有の
孤独感や疎外感を表現しているのかもなんて深読みしすぎか。。。
The Call Of Ktulu
インストゥルメンタル曲のため、歌詞解釈はありません。m(_ _)m